例えば性格的に真面目な人や、正義感が強い人の中には
どんな事でも「完璧」を目指そうと頑張る人がいらっしゃいます。
もちろん何かをやり遂げる為に
一生懸命頑張るという事はとても素晴らしい事だとは思いますが、
しかし「完璧」を求めすぎるようになると、
あとで辛くなってくる場合があります。
例えばたまに「自分に厳しい人」を見かける事があるのですが、
この「自分に厳しい人」というのは、自分だけでなく、
周りの人に対しても「完璧」を求めてしまう場合があるようです。
例えば、会社での仕事を何でも一通りこなせるような人で
真面目な人や自分に厳しい人が、上の立場に立つ様な場合、
その人の部下はかなりしんどい状態になる場合もあるようです。
というのも、上司がなんでも出来る人だった場合、
部下にもそれを求めてしまう場合が結構あるからです。
例えば会議でプレゼンをすれば100%企画が通ると自負している
真面目な上司が居るとします。
そしてそういった出来る上司というのは、
部下にもそれを求めたくなるもので、
部下にも自分と同じ様に
完璧なプレゼンを求める場合があります。
しかし、人は10人居れば10人全員特徴が違うわけでして、
中には、事務処理が完璧にこなせる人であっても、
人前でしゃべるのは苦手でプレゼンなんて無理!って言う人もいれば、
営業で人と付き合うことが多く、
仕事上の人間関係に関しては完璧だと言える人であっても、
報告書を書くのが苦手だったり、
企画をまとめるのが苦手だったりする事もあるわけです。
しかしこの様に誰もが平均的に出来るわけが無い事を知りながら、
自分が出来るんだから、部下も頑張れば出来るものと勝手に思い込み、
部下に自分と同レベルの事を強要する上司もたまにいるわけです。
しかしその上で更に完璧主義に陥ってしまった場合だと、
自分で自分の首を絞めることにもつながりかねません。
例えば、自分に厳しい人というのは、
自分の中の甘えを許しませんし、
また、自分より立場の低い人(息子とか)にも、
自分は正しいことをやっていると信じているので、
甘えを許さないという事を強要する場合があります。
しかしそうは言っても、
出来ないものは誰にでもありますし、
それが出来ない場合はどんなに頑張っても出来ないもんです。
しかしこういった当たり前の事でさえ
「完璧」を求めすぎる人の場合だと、
自分ではわからなくなってしまう事がある様です。
簡単に言うとつまり弱い立場の人の気持ちがわからない
状態になってしまう場合があるわけです。
しかし、完璧を求めすぎてる上に
弱い立場の人の気持ちが分からない人が
いつも幸せな状態で居続けるのは難しいのです。
というのも、自分で自分に対して規律を作り
その規律を破ったら自分に罰を与えるので、
どうしても気を休めることができなくなるからです。
まあ、自分を律すること、
自分の中のルールを完璧に守る事で
幸せを感じる人ならそれでもいいとは思いますが。
しかし、周りの人にまでそれを求めるようになってくると、
自分のミスひとつで周りの人から非難を浴びるようになるので、
心が休まる時が無くなってしまうのです。
そしてこういった
自分で自分を追い込んでいるタイプの人に多いのが
真面目な人で正義感が強い人なんです。
まあ、真面目な事も、正義感が強いのも、
それ自体は素晴らしい長所だとは思うのですが、
それが間違った方向に行き過ぎてしまうと、
自分で自分を苦しめる様になってきます。
そして、もしそういう状態になりたくないなら、
一つの方法として
「ゆるす」
という事をしていくとよいと思います。
例えば、どんな事があろうとも
全てゆるして行く事ができれば、
「完璧」を求める事も
あまりなくなってくると思います。
もちろん完璧を求めたい人は求めていいのですが、
しかし求めることで苦しくなる様な状態に陥ってしまった場合は、
「自分を許すこと」でそれが解消できるかもしれません。
ただ、意外と真面目な人ほど正義感が強い人ほど
自分を許せない人が多い気がします。
まあ、他人がいくらゆるしたとしても、
自分で自分をゆるせなければ、
ゆるされた事にはなりません。
だから他人に救いを求めるのではなく、
自分自身に救いを求めてください。