自分の欲しい物がはっきりわかると、自分に欠けている物も分かるようになる

前回のお話で「己お知り敵を知らば百戦危うからず」について

少し書いたのですが、もっというと「汝自身を知れ」の方が

個人的にはしっくりくる気がします。

さて皆さんはこの「汝自身を知れ」について何か知っていますか?

私はこの言葉をソクラテスの本で何度か目にした事があります。

しかし普通は自分自身の事を知れという意味でとらえるのが

正解な気がするのですがそう単純でも無いような気がします。

と書いていくと長くなりそうなので、

単純に言葉通りに、自分自身の事を知る。ということにして、

実はこのことについては、意外とほとんどの人が、

自分自身の事を知ろうともしないので、

自分でも自分がわかってない方は多いです。

もちろん私の場合も自分を自分で占ってみたり、

私が尊敬している占い師さんに占ってもらって、

占いで客観的に自分の事をある程度は知っているものの

自分の事が完全にわかっているとは言えないんですよね。

というのも、自分自身を知るには、場合によっては

自分以外の人を通して(人間関係を通して)でしか、

自分の事を知ることができない場合もあるからです。

例えば、小さい子同士が喧嘩している原因の中に、

他人の子が持って遊んでるおもちゃを、自分が欲しくなったから

殴ってでもそのおもちゃを奪い取るという事がありますが

これなどは、実際に目の前に相手がいないと、

絶対に成立しない喧嘩なわけです。

そして、この例えの中では、自分が何を欲しているのか、

また、欲しい物に対して、自分はどんな行動をとってしまう

人間なのかが、実体験としてわかるわけです。

そしてこういった日々の経験をひとつひとつ客観的に観察し

自分が何者なのか?を地道に検証していかない事には、

自分の事を完全に知るには至らないんですよね。

そして、前回に書いた様な、

今の自分の現状や立場を知る必要がある人の場合も

まさに上に書いた様な事をしていかないといけません。

例えばわたしの所に相談に来られる方の中には、

まるで他人事の様にお話される人がいるのですが、

しかしそういう人であっても

本来はその問題の当事者で中心人物になってしまっていて、

自分では解決できないから、私の様なその問題の外にいる

立場の人に意見を求めに来られてると思うのです。

まあ、他人事の様に話すという事は、

それほど今の現状を理解したくない知りたくも無い、

という事だろうとは思うのですが、

いくら見たく無い現実だからといっても

自分自身を知ることから始めないと、

今の現状や状態を完全に把握するのは

不可能だと思います。

まずは、どんな問題でも

自分を知ることから始めてみてください。

見たく無い現実はその後からでいいと思います。